Project WILDは「自然や環境のために行動できる人」を育てる環境教育プログラムです。
Project WILDには、約200のアクティビティがあり、様々な場面に応じて使うことができます。
アクティビティには、子どもたちが夢中になる楽しさが盛り込まれており、実際に生態系の仕組みと、人間の関係や生活を模擬体験し学びます。その中から授業数に合わせて、アクティビティを実際に学んでいきます。
スポーツ生物国語
野生の動物は、捕食者と獲物の関係(例えばキツネとノウサギ)において、生きるために様々な行動をとります。例えば、獲物の行動には、逃走する、戦う姿勢をとる、隠れ場所に逃げ込む などです。あるいは捕食者に見つかれば捕まらないように、その場で「凍りついたように動きを止める」こともあります。
このアクティビティでは、「氷鬼(こおりおに)」に似た要領で、営巣地、食事場所、それに隠れ場所を散りばめたコートを作り、捕食者と獲物に分かれ、各々の生き残りをかけて鬼ごっこをします。
スポーツ社会算数
野生動物が長期間にわたり、繁殖と個体数の維持に成功するかを実験します。
動物や生きていくために必要な要素、食物・水・隠れ家などの“要素”を洗い出し、シカと要素のチームに分かれて、活発に体を動かしながら、シカが生き残りをかけて、要素を選び取っていきます。
生態系は絶えず変化するため、その時々のシカの生息数や要素の数が必ずしも一致するわけではありません。何度も繰り返し行い、その生息数の変動や要素の変動などにも注目して、生態系を勉強します。
理科社会地理
人間によるあらゆる土地利用は、生きものの生息地に対して、プラス面でもマイナス面でも影響を与えます。
環境問題の縮図として、湿地帯である「トンボ池」を使用し、この地域を保全するために、相反する様々な人間の経済発展や利便性を求めた開発施設、住居、お店、公園などをどのようにトンボ池や川の下流・上流などに配置するか検討します。
生物と人間の共生をいかに成り立たせるか、議論しながらストーリーを組み立てていきます。
美術生物生活
水生生物は、長い時間をかけて適応を繰り返してうまれた生きものです。
適応の範囲が広ければ広いほど生き残る確立は高いと考えられます。
このアクティビティでは、子どもたちに魚について、口の形・体型・保護色・繁殖方法など描かれたカードを配り、それぞれの魚の特徴(環境への適応能力)について話し合います。
その後、配られたカードに描かれている特徴を基に子どもたちに「魚をデザイン」してオリジナルの魚を作ってもらいます。
自分の作った魚の性質や環境への適応能力の内容などを発表します。
科学体育
日本には、一年中日本にいる鳥のほかに、夏だけを過ごす鳥(夏鳥)、冬だけを過ごす鳥(冬鳥)、春や秋に渡りの途中で日本に立ち寄るだけの鳥(旅鳥)などがいます。このような鳥たちは、途中、様々な困難に遭遇しながらも、食物と子育ての地を求めて渡ってきます。
このアクティビティでは、子どもたちは鳥になったつもりで参加し、すごろく形式で自ら“渡りの旅路”を模擬体験しながら、目的地を目指します。渡り鳥たちにとって、途中の嵐や障害物、敵の出現など自然の様々な障害のほかに、高層ビルの建築や生息地の開発、環境汚染など、人が引き起こしている障害も、大きな脅威になっていることを学びます。
科学算数体育
鳥は、すごい能力を備えた動物です。ほとんどの鳥が飛ぶことができますが、特に長距離を渡る鳥たちは、私たちの想像を上回る素晴らしい機能が備わっています。たとえば、長距離飛び続けるための翼の仕組み、エネルギー(脂肪)を貯める能力、目的地に速く到着するためのスピードなどです。
このアクティビティでは、鳥たちの様々な運動能力をオリンピック種目のように見立て、「鳥のように食べてみよう」「はばたき回数」などに子どもたちにもチャレンジしてもらいます。運動を通して鳥たちの卓越した能力に気づくとともに、鳥と子どもたちの記録を比較するため、算数(計算)の学習にもなります。
スポーツ生物算数
バッタはなんと、自分の体の大きさの20倍もの距離をひとっ飛びできます。
では、人間は…?
走り幅跳びの世界記録は『8m95cm』・・・・バッタ並みの跳躍力があれば30m以上も飛べますが・・・
実際にバッタの跳躍距離と、自分がどのくらい飛べるかを比べてみよう!
美術生物国語
アリのからだは何部位からできている?
アリをよく観察してみて、その体のつくりを観察してみよう!
観察したら、自分の「親指」「人差し指」「中指」を使って、ありんこを描いてみよう!
頭はどこかな?脚はどこから出ているかな?
描いたアリたちの行進に様々なストーリーを自分なりに考えて作り、発表しよう!
環境教育理科社会
時代の異なる同じ場所の航空写真を見比べて、その変化について調べてみます。
20年前は豊かな森が広がっていた場所が、住宅地に変わっていたり….
昔あった大きな池は、埋め立てられて大規模な商業施設に!すべて私たち人間の開発によるものですね。そこに住んでいた生きものたちは、どうなったでしょうか?絶滅したかもしれません?もしかしたら、なんとか細々と生きている可能性も!昔と今の写真を見比べることで、いろんなことが見えてきます。
環境教育理科数学
土の中には目で見える生きものはもちろんのこと、顕微鏡を通さないと見ることができない微細な生きものがたくさん生活しています。場所によっても、土層(土の深さ)によっても、住んでいる生きものの種類、数は大きく変わります。
プロが実践する方法で、土壌の特徴を調べてみましょう。その場所(土壌)の特徴、そして、そこに住む土壌生物の関係性について学びを深めてみましょう。