Project WILDから、イベント情報や講習会の情報などをお知らせします。
新着情報
2024.06.07(金)更新
2024 WILD, WET, PLT 3団体合同国際Coordinator会議
REPORT
川原 洋(環境教育推進室)
期間/2024年5月12日Sunday ~ 21日Tuesday
場所/San Antonio, TEXAS
暗くなってくると、どんどんライトアップされ、そこかしこからジャズやクラッシックなどの演奏がスタート。都市の真ん中を流れる川ですが、水底が見えるぐらいの透明度が印象的でした。
今年のPWコーディネーター会議は、1995年以来の3団体合同での開催となりました。この会議をまとめ上げたのはPLTの事務局長であるKate Nagleです。彼女の呼びかけにWILDとWETが賛同して30年ぶりの合同会議となりました。毎年、WILDの会議は山奥のキャンプ場をはじめ自然豊かな場所で開催されます。久しぶりの都会…華やかなWestin Hotelでの開催も良いものと思いました。
さて、日本にProject WILDを導入して、今年が25周年の節目となります。Project WILD代表として記念品(ガラス細工)を受け取ってまいりました。
25周年の記念品です。手渡されたとき参加されたコーディネーターの皆さんから盛大な拍手をいただきました。今までProject WILD普及に携わってこられた皆さんのおかげでいただけたものです。代表で受け取らせていただき光栄でした。ありがとうございました。
会議は、冒頭でお伝えしたように3団体合同だったこともあり、参加人数、セッション数が多く非常に慌ただしく感じました。また、WILD指導者は参加できないセッションもたくさんありました。会議の中で特に印象に残ったプログラムは、もちろんリアルな野生動物たちに会うことができる現地視察ツアーでした。特にBat Cave Tourが素晴らしかった。このタイトルを見た時、狭い洞窟に足を踏み入れてコウモリたちを観察するものと思ったのですが違っておりました。高いところも狭いところも苦手でして…ホッとしました。夕暮れ時に給餌のために洞窟から飛び立つコウモリを観察するツアーでございました。San Antonio市街からバスに揺られて1時間30分ほどでBlacken Cave保護区に到着。現地の専門家よりコウモリの説明を受けた後、ブラッケン洞窟に向かって疎林の中を10分ほど歩いて行くと、独特の獣の香り?が強くなっていきました。GUANOと呼ばれるコウモリの糞から出る香りだそうです。この臭いは苦手だなぁ~と思っていると突然、目の前の空間がパッと開けて巨大な洞窟が現れました。
約2000万匹のメキシコオヒキコウモリ
Mexican Free-tailed Batが営巣するブラッケン洞窟。コウモリの世界最大級コロニーとして世界的に知られています。
辺りはまだまだ明るく、洞窟から30メートルほど離れた辺りに腰掛けて、コウモリたちが飛び立つのを待ちました。夕暮れと共に洞窟内で羽ばたいている姿が見え始めて10分も経たないうちに、恐ろしい数のコウモリが一斉に飛び立ち、あっという間に黒い羽ばたきで大空が埋め尽くされました。右回りで大きく渦を巻きながら上昇し、同じ方向に向かって、列をなして飛んでいきます。それはそれは壮観な景色でした。手を伸ばせば捕まえられそうなほど大量のコウモリたちが頭のすぐ上を飛び去って行きました。
現在、鋭意制作中の新しい本編テキスト(陸上動物編)に、「コウモリの急襲Bat Blits」というアクティビティを入れる予定です。そのページに掲載できる良い写真や映像をたくさん撮影することができました。
事務局メンバーが良い視察ツアーを計画いただいたことに感謝したいと思います。
向かって右がアイダホ州政府職員のLori Adams、左にはテキサス州のElizabeth、後ろのご機嫌な奥さまはメキシコのコーディネーターです。みんなそれぞれに熱い想いを思った素敵な方々です。